2019年9月8日実施 アブハジア共和国大統領選挙(決選投票)
今週ある世界の選挙を解説し、投開票後に結果をお伝えする「世界の選挙情報〜World Election Now!」というサイトを立ち上げます。独自ドメインも既に取得して、どうにか早くお披露目したいと思っているんですが、これがどうにもうまくいきません。
もう少し調整に時間がかかりそうなのですが、選挙は待ってくれない。
コンテンツはできあがってしまった。
ということで、とりあえずパイロット版ということでこちらのブログで最初の2つをお披露目したいと思います。
最初は明日投開票が行われるアブハジア大統領選挙について。
基本情報
国名:アブハジア共和国
出典:Wikipedia
場所
人口:24万3206人(2015年推計)
大統領の任期:5年
大統領選挙は35歳から65歳に立候補者が限定されている。
選挙情報
ジョージアを含め国際社会の多くは独立を認めていませんが、ロシアを含めいくつかの国家が承認しています。
今回の選挙について、ジョージアのサロメ・ズラビシュヴィリ大統領はツイッターで「茶番 (sham) であり主権侵害だ」とコメントしています。
The de facto authorities in #Abkhazia are holding today illegitimate “presidential elections”. Georgia condemns this sham process as yet another violation of our national sovereignty.
— Salome Zourabichvili (@Zourabichvili_S) August 25, 2019
この大統領選挙、最初の投票は7月21日に予定されていましたが、現職に対する有力な対抗馬であった反政府勢力のリーダー、アスラン・ブジャニヤ(Aslan Bzhania)氏がロシアで毒を盛られて、入院することとなったため、ブジャニヤ氏の支持者の要求に応えて8月25日に最初の投票を延期しました。
ロシアで毒を盛られたブジャニヤ氏
出典:JAM NEWS
ロシア政府は元KGBのスパイで現職のラウリ・ハジムバ(Raul Khajimba)氏を支持する立場にあるため、この一連の動きは国際社会から疑惑の目を向けられています。が、現在のところロシア政府はこの選挙についてはいずれの候補も対ロ関係を重視しているため、静観しているようです。
現職のラウリ大統領
選挙は2回投票制が取られ、最初の投票で50%以上の得票者がいない場合、上位2名で決選投票が行われます。
8月に行われた最初の投票では、現職で2期目を目指すラウリ氏がトップの20,544票(得票率23.85%)、二番手は野党第一党Amtsakhara(退役軍人党)の代表で首都スフミ市の元助役の、Alkhas Kvitsinia氏で18,992票(21.97%)。決選投票はこの2人で争われます。
対抗馬のAlkhas氏
出典:JAM NEWS
アブハジアでは出口調査は行われておらず、情勢については開票まで見通せないようです。
参考リンク
https://en.wikipedia.org/wiki/2019_Abkhazian_presidential_election
https://jam-news.net/the-poisoning-of-the-abkhaz-opposition-leader-did-or-didnt-it-happen/
https://dfwatch.net/breakaway-abkhazia-voting-for-new-de-facto-president-sunday-53761
「世界の選挙情報」では、この選挙の開票後のレポートも掲載予定です。