トランプ・バイデンだけじゃない!アメリカ大統領選挙"第3の候補者"紹介②

共和党のトランプ氏、民主党のバイデン氏以外にもたくさんいる、アメリカ大統領候補者について紹介してゆくシリーズの第2回。「その他の」という呼び方を改めて「第3の候補者」とお呼びすることにします。

第1回はこちらから

 

ロッキー・デ・ラ・フエンテ(Rocky De La Fuente) 66歳

同盟党(Alliance Party)

https://i.gyazo.com/f71a52b393a830dd136e3033e4f0eb17.png

 

ロッキー・デ・ラ・フエンテ氏のキャンペーンサイトより


自動車販売業や金融業で富を得た実業家のデ・ラ・フエンテ氏は、4年前は民主党の大統領候補に手を挙げたものの予備選挙で敗北し、個人で政治団体アメリカンデルタ党」を立ち上げて(フロリダなど5州では「改革党(Reform Party)」の候補として)立候補。選挙後、デ・ラ・フエンテ氏は、前年から立候補者として登録されていた無所属候補については立候補のために4万筆の署名が求められる一方で、新しい政党については2万5000筆足らずの署名で立候補できる、としたオクラホマ州の新法が不公平だとして訴訟を起こし、法律は改正されたものの訴えは棄却されました。2018年にはバージニア州ワシントン州で立候補要件緩和に関する訴訟に勝利しています。

大統領選前には上院議員フロリダ州選挙区の民主党候補として予備選に立候補して5人中4位で落選しています。

翌2017年のニューヨーク市長選挙では、翻って共和党に公認を求めたものの、ニューヨーク市内に住所がなく届出が危ぶまれ、市内に賃貸住宅を借りようとしたもののヒスパニック系であることを理由に貸主に断られた、と主張して訴訟の用意をしていましたが、最終的に届出に必要な署名を集めきれず立候補を断念しました。

2018年には9つの州から上院議員選挙への立候補を模索し、共和党の予備選を戦いましたが、いずれも一次選挙で敗北しています。

今回の大統領選挙では共和党の公認候補になるべく予備選を戦いましたが、獲得票は0.59%、全体でも4位に落ち込み、現職のトランプ氏に遠く及びませんでした。途中、リバタリアン党からも出馬要請もあったようですが、今回は新党「同盟党」(Alliance Party)からの立候補となりました。

彼の息子であるリカルド・デ・ラ・フエンテ氏も今年行われる下院議員選挙にフロリダ24区から民主党の予備選に立候補しましたが、現職に及ばず指名を受けられませんでした。

 

ドン・ブランケンシップ(Don Blankenship)70歳

立憲党(Constitution Party)

https://i.gyazo.com/7a379408cf441f2294ac45cf2d1e7807.png

ドン・ブランケンシップ氏のキャンペーンサイトより

 

1991年にアメリカ納税者党(U.S. Taxpayers' Party)として創設された立憲党は、1992年から毎回大統領選挙に候補者を擁立しています。その名の通り、納税者の権利を擁護することが主目的で、保守からリベラルまで幅広い層の構成員がいて、全米各地に所属の市議会議員がおり、政党としては全米第5位の会員数を有しています。

候補者のブランケンシップ氏は、アメリカで第6位の石炭会社、マッシー・エナジー社の元社長で、過去には炭鉱で29名が死亡した爆発事故の管理責任を問われて1年の実刑判決を受けたことがあります。

2018年には共和党上院議員候補としてウェストバージニア州の予備選を戦うも敗北した際に、立憲党からの再挑戦を模索しましたが、断念しました。
ブランケンシップ氏は地球温暖化否定派として知られていましたが、近年は温暖化そのものは認めつつも、それは中国が主因であり、アメリカの気候変化は関係ない、といった主張に変わっています。

 

 

ブロック・ピアース(Brock Pierce)39歳

無所属

https://i.gyazo.com/e51d2c162bd8384421adf1857252bd81.png

ブロック・ピアース氏のキャンペーンサイトより

 

元俳優で暗号通貨の企業、ビットコイン社の取締役を務めるピアース氏は無所属で立候補。
子役時代には「マイティ・ダックス」「リトル・ビッグ・リーグ」など複数の映画に出演していましたが、17歳で引退。90年代後半に動画配信サイトを運営する企業、デジタル・エンタテインメント・ネットワーク(DEN)を立ち上げて成功をおさめる物の、その後破産。
2014年には暗号通貨「テザー(tether)」を取り扱うTether社の共同設立者となり、テザーはその後一時はビットコインを上回る取引高を記録しました。
他にも複数の企業の経営に関わり、2018年にはプエルトリコの保養地、オールド・サン・ファンに移住しています。

今回の選挙では「アメリカ2.0」と銘打ち、電子通貨によるベーシックインカムや、マリファナの合法化などを訴えています。

 

その他の候補者は全部で33人。全員をこちらで紹介していきます。

転載希望のメディア様や「その他の候補者」関係の案件がありましたらTwitter @ichiro_jeffreyまでお願いいたします。

個人的なご支援はAmazon欲しいものリストから是非お願いいたします。